あとがき【ネイビーブルー】

カンチェンジュンガで「ネイビーブルー」公開しましたので、あとがきのようなものを。

 

昔から、空を飛ぶことに強い憧れがありました。

ディズニー作品 アラジンの、魔法の絨毯で大空を飛び回るシーンを見た時の感動は今も忘れられません。

あの開放的な疾走感を、自分も同じように全身で風を感じることができたらどれほど素晴らしいだろうと、何度も思いました。

 

 

そんな思いは成長してからも消えず、高校を卒業する前にオートバイの免許を取りました。

空を飛ぶ感覚と近いものを現実的に考えた時に、浮かんだのがオートバイだったのです。

 

父親が昔乗っていた250ccのバイクを使わせてもらい、意味もなく町を走ってみたり、冬のアルバイト終わりに山へ行って流星群をみたりしていました。

 

そんなことから入ったオートバイの世界ですが、その後は現行車種よりも、昔のビンテージ感溢れる、いわゆる旧車に見せられました。

 

クラシカルで美しいデザイン。

性能面と生産性から考えると非効率に思える左右出しマフラー。

どこかノスタルジックなタンクカラーリング。

 

そのどれもが僕を惹きつけました。

本格的なクラシックバイクとなると高額で、とても手が出せるものではありませんでしたが、ネットで検索をしてはその走る姿、跨った時の感じ、エンジン音、そして当時のそれぞれのオートバイにある様々な物語を想像して楽しんでいました。

 

「ネイビーブルー」はそんな想像の中から生まれた物語の一つです。

ストーリーは単調なボーイミーツガールですが、この話の裏の主人公は、車やオートバイたちです。

 

乗り物や運転に興味が無い方にとっては退屈とは思いますが、それぞれの情景を胸に浮かべながら読んで頂ければ幸いです。

 

genki

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Profile:genki
HP:カンチェンジュンガ
ショートストーリーを公開中です。
良かったらお立ち寄りください。
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